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Channel: カレー&スパイス伝道師☆ブログ
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あけましておめでとうございます。

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2013年1月1日

 本年も、よろしくお願いいたします。

 新年早々、ご自分でスパイスの効いたインドカレーを作ろうというオシャレな方、この広い日本にはいるかもしれない。

 そんな皆さんに、初心忘れるべからずで、私がいつも自分自身に対して肝に銘じている「おいしくインド料理(南アジア料理)を作るコツ」を申し上げておこう。

1.水を入れすぎない。
 いきなり何だという方がいるが、これがけっこう難しいのだ。
 日本人の深層意識にはトロリとした日本式ルウカレーのアンチテーゼ(新年早々死語?)的に「エスニックなカレーはシャバシャバしている」という偏見がこびりついているらしく、特にアマチュアの方が作るカレーをいただくと、やたら水っぽくておいしくないものが多い。
 本場のインドカレーには一見シャバッとしているものも少なくないが、あれは材料のバランスがよく、正しく調理されてるから。
 ダシを使わないインドカレーでは、水の入れすぎは風味がなくなってしまい厳禁である。

2.塩が味の決め手
 これまた当たり前だが、うまくやれていないケースが多い。日本人のインドカレーは塩が少ないことが多く、日本に来ているインド人シェフは塩の入れすぎが少なくない。
 ちなみに4人分のカレーで出来高800ml、それに対して小さじ2の塩が標準である。またこれはにがりの入った塩で、旧専売系はやや少なめにするのがよい。

3.本場の味、一流の味に接する
 実はこれが最も重要なのだが、最も実践されていない。
 水加減、塩加減とも見本があればマネしやすいのだが、模範となるような、本当においしいインドカレーは案外日本に少ない。
 だから、真のインド料理ファン、インドカレー好きなら、一度は現地に行った方がイイ。そして、現地の美味の洗礼を浴びよう。そうすると、インド人と日本人ともに共通なおいしさの方程式みたいなものが見えてくるはずだ。

 インドに限らず、アジア系エスニックやスパイス料理の場合、ろくろく現地にも行かず、料理教室をやったり店を出している日本人がいる。また、わるいことにそういう所に行く、これまたかわいそうな初心者もいて、けっこう繁盛したりしている。無知や勘違いとは恐ろしいものだ。

イメージ 1
 日本においしいものが少ないカレーの代表「サンバル(サンバ、サンバール、サーンバールなど)」。
 野菜入り豆カレーと訳される、南インドを代表するベジタリアン料理だ。
 日本のは「野菜入りダールカレー」になっているケースが多い。サンバルならではの味つけが、インド人シェフなのにできていないことがある(味つけのコツは私の各著作、あるいは「サザンスパイス」にくれば、きっとわかる)。

イメージ 2
 これも日本と本場南インドでかなり異なる「ラッサム」。
 南インドのスープカレーでニンニクとブラック・ペパーが効いているほか、トマトやタマリンドの酸味も重要な決め手。これはご飯に直接かけたもの。
 日本では「スパイシーなトマトスープ」みたいなラッサムがやたら多い。これは日本独特のオリジナルだ。

 奇しくも「サンバル」「ラッサム」という南インドを代表するベジタリアンカレーが、日本ではあまり本場的ではないという別の結論になってしまいそうだ。
 残念ながら、それは当たっている。
 そして、その原因と解決法は、「サザンスパイス」にくればわかる。

 というわけで、今年は「サンバル」と「ラッサム」のおいしい作り方を、より徹底して伝授しようと考えている。
 
《このブログを書いているときのBGM》
NEIL YOUNG『AFTER THE GOLD RUSH』(1970)
 今も筋の通った生き方で魅了してくれる、尊敬すべき真の音楽家のひとり。最近自伝も出たな。これは初期の大傑作アルバム。
http://www.youtube.com/watch?v=1e3m_T-NMOs
 ギターを弾いていない曲は珍しいが、いずれにせよカッコいい。 

★本場仕込みのインド料理、簡単でおいしいスパイス料理の教室なら「サザンスパイス」へ!




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