2月某日
拙著『新版 誰も知らないインド料理』(光文社 知恵の森文庫)、『カレーな薬膳』(晶文社)などには「原則的に、南インド料理にガラム・マサラは不要」と書いてある。
これは正しいのだが、一方では、例えば「ケララ・ガラム・マサラ」と呼ばれるオリジナルミックススパイスも、ケララ州など一部エリアで使用される。
一見、矛盾するようだが、そんなことはない。
濃厚な風味の肉カレー、マトンやチキンのビリヤニ、スパイシーな肉のマサラ(濃厚ソースの書かずイス煮込み)といった一部の南インド料理、とりわけ北インド伝来のレシピやノンベジのものに使うと、格段に風味がよくなる。しかし、そのレパートリーは広くない。
サンバル、ラッサム、ポリヤル、クートゥーといった南インド料理ならではのベジタリアンメニュー、肉カレーでもココナッツ・ミルクを使うものには不要。そんなメニューが大多数を占めるから、現実的にもガラム・マサラなしで南インド料理は成立する。
挽く前の《ホール・スパイス》状態の「ケララ・ガラム・マサラ」。
4月以降、「ケララ・ガラム・マサラ」のレッスンを、クッキングスタジオ「サザンスパイス」では定期的に実施する。オーソドクスな北インドのガラム・マサラとの違いなど、きっちり覚えていただきたい。
《このブログを書いているときのBGM》
THE SMITHS『THE QUEEN IS DEAD』(1986)
80年代中盤で最も印象的なアルバム。
https://www.youtube.com/watch?v=OkrVNaf7UWk
THE SMITHS『THE QUEEN IS DEAD』(1986)
80年代中盤で最も印象的なアルバム。
https://www.youtube.com/watch?v=OkrVNaf7UWk
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