3月4日
南インド、西ガーツ山脈にあるムンナールを6時間ほど南下したところにあるのがクミリィKUMILYやテカディTHEKKADYといったケララの地。いずれもあと少しでタミルナドゥ州という州境にある山間の鄙びた町だが、世界に名だたるスパイス栽培と出荷の中心地として名高い。
特に有名なのはブラック・ペパー、カルダモン(ビッグではなくグリーンの小さい方)、ターメリック、シナモン、クローブ、ナツメグなど。
今回、「南インド・ケララ州スパイス農園視察ツアー」ではそれら貴重なスパイスの栽培風景からしっかり拝見し、生のスパイスの味わいなども体験させていただいた。
現地の専門家の話には今まで知らなかったことも多く、私も改めて勉強になった。
もちろん、そうしたスパイスをふんだんに使った料理にも多数遭遇するのが、今回のツアーの目的でもある。
テカディでは、つい先日、ケララをテーマにしたBSの1時間番組でも紹介されていた、超高級リゾート「スパイス・ビレッジSPICE VILLAGE」に宿泊。おいしい料理を満喫した。
今回、食事は基本ブッフェにした。その方がバラエティに富んだ料理を自由にチョイスできる。
到着当夜のディナーはこんな感じ。
野菜とミントのスープ。もちろんベジタリアン仕様だからチキンスープやビーフのフォンドボーは使わない。
ケララ風魚とマンゴーのカレー。
マンゴーは未熟で酸味の強いものを使う。マスタード・シードやカレー・リーフの香りも素晴らしい。
カルダモンを効かせたベジタブル・クルマ。
クルマというのは北インドのマイルドなカレー「コルマ」の南インド版。クルマの必殺レシピは『ごちそうはバナナの葉の上に』(絶版)にあり。再販売のリクエストは私までどうぞ。
アチャーリ・パニール。
マスタードやカロンジ、フェンネル、メティなど「インドのピックル」に使うスパイスをきつめに効かせたパニール(インドのカッテージチーズ)の煮込み。日本では食べられない美味の1つ。
これまた珍しいもの。左がタピオカとココナッツのボール(南インド風の味つけ)、右がメティの葉を効かせたジャガイモのボール(こちらは北インド風)。どちらも鉄板の上で焼き、茶色い「タマリンド・チャツネ」でいただくスナック風メニュー。
骨つきチキンのカルダモンとホワイト・ペパー風味のタンドゥール焼き、そしてブラック・ペパー風味の鉄板グリル。チキン自体の味が濃い上、マサラも絶妙。
全粒粉の折り込み生地の無発酵パン「パラーター」にチリたっぷりのマサラをあしらった「マサラ・パラーター」。刺激的なウマさ。
このホテルのシェフは、2007年ダンチュウdancyu誌で、チキンカレーやビリヤニをケララで現地取材した際、コーチンの高級ホテルのシェフとして協力していただいた方。今回も特別メニューを含め、われわれを楽しませてくれること、約束していただき、うれしい限り。
最初からハイレベルな料理の数々。明日からが楽しみだ。
《このブログを書いているときのBGM》
JACKSON BROWNE『LATE FOR THE SKY』(1974)
個人的には『PRETENDER』と並んで、彼の中で最も好きなアルバム。
http://www.youtube.com/watch?v=v3Wovz89B2E
デヴィッド・リンドレーのラップスティールも、いつもながら最高の音。
JACKSON BROWNE『LATE FOR THE SKY』(1974)
個人的には『PRETENDER』と並んで、彼の中で最も好きなアルバム。
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デヴィッド・リンドレーのラップスティールも、いつもながら最高の音。
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