11月21日
関西の優れたインド亜大陸系レストランを訪ね、おいしい料理をいただきながらインド亜大陸の食文化に親しみつつ、参加者皆さんの親睦を図る「食事会」も回を重ね、20回目を迎えた。
今回訪れたのは、私が1968~74年住んでいた兵庫県西宮市門戸厄神駅近くに店を構えるインドレストラン「アカーシュ」。
1970年の万博に先駆けできた、大阪梅田の華麗な巨大地下街「阪急三番街」に出店した「インデアンカレー」を初めて食べたときの衝撃。それこそが、私にとっての本格カレーの初体験であった。
一方、ビートルズの解散からストーンズ幻の来日公演騒動、そして、急速に盛り上がったグラムロックの洗礼から、急速に洋楽ロックファンへと傾斜していった。
そんな思い入れを込め、降り立った門戸厄神駅。40数年を隔ててもはっきりよみがえる当時の記憶と時代の痕跡。勢いづいた私は、卒業した小学校の正門まで足を伸ばし、しばし当時の記憶に浸った。
さて、肝心の食事であるが、予想をはるかに上回る充実ぶりに唸ってしまった。
「本日のメニュー」のペーパーが各テーブルに置かれ、見れば「インド料理の部」「ネパール料理の部」の2部構成になっている。それも一部の料理がインドとネパールに分かれるのではなく、前菜から主食まで完全にセパレート。こいつはスゴそうだと期待してビールをグビグビやっていると、スターターの登場。
左にスパイシーなポテトの香味野菜和え。ベンガルでいう「ボッタ」か。右に緑豆スプラウトのサラダ仕立て。どちらもバランスのいい味つけでイケる。
鉄板に乗った「タンドゥーリ・チキン」。いわゆる「シズラー」式というやつだが、出てくるだけでやんやの喝采。で、食べてジューシーかつスパイシーな味わいにまた喝采。
タンドゥーリ・チキンなどにつけるとウマいチャトニはミントとトマトの2種類。それにピックル。
マトン・ボティ・カバーブと野菜のつけ合わせ。
メインのカレー、焼きナスのマッシュを濃いめのマサラ・グレービーで炒め煮込みした「ベイガン・バルタ」。焼きナスならではの香ばしさがスバイスと相まってバツグン。
個人的に「ベイガン・バルタ」以上に感激したのが、この「チキン・ティッカ・マサラ」。ふつうはバター・チキンとほぼ同じグレービーを使い、甘めに仕上げるのだが、ここでは、よりスパイスの効いたオーソドクスな「マサラ・グレービー」を使用。骨なしチキンのバーベキューをハードに味つけしてくれて、これまた美味。
カレーは全粒粉の薄焼きパンであるチャパティでいただいた。
後半はネパール料理づくし。
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まず出てきたのが、ネパールならではのアチャール。ジャガイモ、タケノコ、ゴーヤー。
まず出てきたのが、ネパールならではのアチャール。ジャガイモ、タケノコ、ゴーヤー。
これぞネパールというべき「ダル・バート」。挽き割り豆のカレーとご飯を中心とした大皿定食。
この日は、ネパールのハーブ「ジンブー」をたっぷり入れた「ダールカレー」や「トマトのチャトニ」のほか、いかにもネパールらしいシャバッとしたスープタイプの「マトンカレー」などが食べ放題。
調子に乗って、私も3回ライスをおかわりした。
調子に乗って、私も3回ライスをおかわりした。
インド料理、ネパール料理とも、味つけのバランスがよく、スイスイと胃に納まるウマさ。加えて、盛りつけが美しく、皿の選び方などもよい。
住宅街の一角に静かにたたずむインドレストランだが、きわめてハイレベル。近隣の皆さんは幸せなはずだ。
《このブログを書いているときのBGM》
MAGIC SAM『BLACK MAGIC』(1969)
不世出のブルースマンによる名盤。
https://www.youtube.com/watch?v=0ScsUUNiuoQ
MAGIC SAM『BLACK MAGIC』(1969)
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