9月某日
各界錚々たるメンバーによる「美味しいものを食べる会」で、東京八重洲口にある南インド料理店「ダクシン」を訪問、ディナーを楽しんだ。
カレーファンならご存じの通り、八重洲口には南インド料理の名店が集っている。いずれも個性派で美味、食べ比べるのも一興だ。
この夏、UC&セゾンカード会員誌のカレー特集に寄稿したが、そのときも「ダクシン」はともに登場、おいしい「ミールス」(南インドの大皿定食)などを紹介していただいた。
今回は大人数なのでコースメニューを事前にチョイス。しかも、ずうずうしくもお店にお願いし、通常含まれるバターチキンなどの北インドメニューをあえてはずし(これもまたウマいのだが)、南インドの美味な料理だけで構成していただいた。
自家製の「マサラポテトチップス」や「パパド」(ウラド・ダール=黒マッペの薄焼きせんべい)でビールなどいただいた後、いきなりハイライト。ニンニクの利いた南インド風「トマトスープ」の登場だ。
南インドを代表するスープカレー「ラッサム」をスープ仕立てにしたものとどちらにするか、事前に聞かれたが、迷わず「トマトスープ」と答えたが、正解だったはず。
続いてのスターターも南インド料理で攻める。
右は「ゴビ・マンチュリアン」。直訳すれば「カリフラワーの満州風」だ。
満州風な味つけは、カレー・リーフ、カイエン・ペパーなど南インドのスパイスやハーブに東南アジアのチリソースなどを合体させた不思議なモノ(醤油やAJINOMOTOを入れる店もある)。スパイシーな衣をつけて揚げたカリフラワーにそんなソースを絡めつつ炒めるのは、酢豚のような調理法。
妙な料理だが、現地では南インド料理に分類されている。
左は「マサラ・ワダ」。日本の一部南インド料理ファンには、ウラド・ダールで作るドーナツ型の「メドゥ・ワダ」にばかり人気があるようだが、チャナ・ダールで作るこの「マサラ・ワダ」も魅力的だ。刻んだ青唐辛子、香菜、カレー・リーフなども混ぜ込んで揚げる。だから「マサラ」だ。
どちらも「サンバル」と「ココナッツ・チャツネ」をつけて食べたが、それらもまた美味。
南インドを代表するベジタリアンカレー「サンバル」。私のとは異なるテイストで、現地のおいしさ。バツグンだ。
ここで、さらに南インドのベジタリアン料理攻勢。南インドを代表する「軽食」である「ドーサ」(米と豆粉のクレープ)をミニサイズでお願いしておいた。ジャガイモのスパイス炒めである「マサラ」の入った「マサラ・ドーサ」仕立て。写真には写っていないが、これまたサンバルとココナッツ・チャツネをたっぷり添えていただいた。
店では「ダクシン海老」という自信たっぷりなネーミングの南インドの揚げもの。米粉をメインにした衣とカイエン・ペパーの味つけで、現地で「ワルワル」と呼ばれる調理法だ。尻尾までパリパリで美味。ビールやワインがテーブル上を飛び交った。
カレーとバスマティ・ライスのご飯。左上から時計回りに「チキンチェティナッド(シナモン、クローブ、ブラック・ペパーなどの利いたタミルナドゥ風スパイシー・チキンカレー)」「ミックスベジタブルクルマ(彩り野菜のココナッツ煮込み)」「ケララ風エビカレー(ココナッツ風味のエビカレー)」。
南インド的な分厚くてギーの利いた「チャパティ」。ほかに幾重にもなった生地が美味な「マラバール・パローター」も大人気だった。
セモリナをギー、砂糖、生クリームなどと炒り練ったスイーツ「ケサリ」、チャイなどもいただき満腹の満足。
南インド料理の醍醐味が味わえ、スタッフも親切でサービスもよい。おすすめだ。
《このブログを書いているときのBGM》
GRATEFUL DEAD『LIVE/DEAD』(1969年)
基本の一枚。
http://www.youtube.com/watch?v=ldoaglz7Qcg
幽玄的なイントロから引き込まれっぱなしの名曲。
GRATEFUL DEAD『LIVE/DEAD』(1969年)
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