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Channel: カレー&スパイス伝道師☆ブログ
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世田谷区役所近くにあった『味彦』の「サンバラト・アヤム」は最高なカレーだった(新情報求む)

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6月某日

 先月発売の「ダンチュウdancyu」誌カレー特集号に、「私の好きなカレー店」として「渋谷ムルギー」を「インド料理にハマる前、最高に好きだった店」として挙げた。
★(ただし、誌面に載ったコメントは私の意思とはやや異なる。このことは以前、このブログにも書いた通り)。
http://blogs.yahoo.co.jp/akirawatanabe2191960/66569744.html

 で、今も「ムルギー」とともに、たいへん強く私の脳裏に残っているが、私の周囲の誰もがその存在について知らないという、もう一つの「幻のカレー店」がある。

 それが、かつて東急世田谷線沿線、具体的には世田谷区役所近くにあった『味彦』である。

 私が『味彦』に通っていたのは1984~85年。オヤジさんが1人でやっていて、「すべてを倒す鶏肉」という意味の「サンバラト・アヤム」という激辛カレーがとにかくバツグンだった。

 メニュー名からすると、何やら東南アジアから影響を受けたかのようなムードだが、実際はオリジナルというか、今考えるにかなり我流めいていて、混沌の雰囲気あふれるカレーだった。

 ほかにも「ベンガルカレー」などカレーメニューはあったし、「卵の燻製」とか「鶏の燻製」なんてカレー以外の料理もあったはず。しかし激辛でご飯によく合う「サンバラト・アヤム」ばかり食べていた。

 その頃、どこかしっくりこない感じでレコード会社に勤めていたのだが、『味彦』や『ムルギー』さらには『九段下アジャンタ』など優れたプロの味を勝手に手本に選び、インド「ドーセン」社製のカレーペーストをベースに(これまた知っている方は少ないかも。しかしそんな方はかなりのツウだろう)、何でもかんでもスパイスや調味料をぶち込むカレーを週末など作っては、ひとり悦に入っていた時期だと思う。

 肝心の「サンバラト・アヤム」だが、黒っぽくてサラサラしたグレービーに骨つきチキンが入って、激辛だった気はしている(写真も撮っていなかったので、それ以上とっかかりがないのが実に残念で、不本意)。そして何より白いご飯との相性がバツグンだった。

「ムルギー」のような、マンゴーチャツネ的にどこかしら甘さを感じさせる要素はカレーソースに希薄で、とにかく辛く、しかもそれがクセになる独特のノリを持っていた。

 あえていえば、銀座デリーの「カシミールカレー」に近い存在感だったかもしれない。

 85年、私は都内渋谷区に引っ越し、『味彦』から足は遠のいた。以来、まったく訪れていない。

 数年前、また『味彦』に行きたいなと思いネットを調べてわかったのは、おそらく私が引越ししたすぐ後、オヤジさんが交通事故で突然亡くなり、店もなくなったということ。ショックであり、残念な話でもあった。

 このブログを読んだ方で、当時のこと、『味彦』を継承していると思われる店のことなどご存知の方がいたら、どうか気軽に連絡していただきたい。

イメージ 1
 あまり関係ないが「渋谷ムルギー」の卵入りムルギー。ときどき、異常なくらい食べたくなる。

《このブログを書いているときのBGM》
ROLLING STONES『METAMORPHOSIS』(1975)
 未発表曲と未発表テイク集だが、さすがにレベルは高かった。
http://www.youtube.com/watch?v=G0fcqfgJJeE

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