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Channel: カレー&スパイス伝道師☆ブログ
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あえて苦言を呈す 心ない無責任な噂話はやめていただきたい

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10月某日

 最近、忙しいこともあり、あまり更新のないこのブログだが、このところ気になることがあったので、書くことにした。

 今年になって都内にオープンしたインドレストランで、なかなかいい料理を出す店がある。南インド料理の店で、タミルナードゥ州の誇る、スパイスたっぷりな「チェティナードゥ料理(チェティナッド料理というのが、日本ではふつうだと思う)」を専門とする。チェティナードゥ料理の専門店は都内でも珍しい上、味もいいので、私も密かに応援している。

 そんなこの店について、最近、以下のような話が出ているのを、私の料理教室に来る生徒たち複数から聴いた。
 あれこれくどくど書く気もしないが、要約すると
・この店は、年内で閉店する
・なせなら、お客がこないから
・オーナーとシェフの仲は当然悪く、シェフはすでに都内屈指の人気店のシェフと新店オープンの準備に入っている
 ということだ。

 ひどい話である。
 店の内側をある程度知る者からすれば、バカバカしく、低レベルなホラ話。
 ふだんなら「くだらないな」と一笑に付し、それから無視というパターンなのだが、困ったことに、日に日に話はエスカレート。他人の失敗失態は蜜の味なのだろう。最初は「シェフが辞める」、それが「都内某有名店シェフと新店立ち上げ」になり、さらに「年内閉店」となった。

 さすがに気になった私は、この店の元スタッフでもあり、今も店のオーナーやシェフからの信頼も厚い人物に、オーナーやシェフへの直接聞き取りも含めた事実関係の把握を依頼。私自身も動いて、いったいどういうことなのか、調べてみた。

 結果、わかったのは
・この店の閉店予定は現状ない
・さすがにすべてに満足とはいえないものの、シェフは現在の店で頑張る所存(英気を養うため、現在シェフは南インドの故郷に帰省中。そのことが、さらに新店立ち上げの噂を助長しているようだ)
・オーナー、シェフとも今回の話にはショックを受けている
 ということだ。

 つまり、デタラメな噂話をおもしろおかしく吹聴する日本人の輩たちのせいで、まじめに自分たちの故郷の味を日本に浸透させるべく日夜努力している南インド料理店が窮地に立たされているのである。

 インドの食文化に魅せられ、そのことで日々の糧を得ている日本人の身としては、件の南インド料理店の関係各位にはたいへん申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

 どうか皆さん、根も葉もない話は信用しないでいただきたい。

 そして、興味本位で根拠のない噂話を口にすることもやめていただきたい。

 すでに私は、具体的に誰から誰に、またどこからどこに、このウソが伝来したかリサーチしている。だいたいのことはわかったが、まだ不明の点もある。情報やご意見、ウェルカムである。

 インドレストランに限らず、まじめにやってきた外食店が、こころない、そして根拠のない噂話で窮地に立たされた例は、ほかにも少ならず知っている。今回もそうならないよう、切に願うしかない。

 私もショックだったのは、日頃インド料理ファンと自他ともに認める人たちが、この話にやすやす乗っていたことだ。軽いゴシップが、匿名の営業妨害ともなりかねないのだ。気をつけていただきたいし、自分も気をつけたい。

 それにしても、こういう話に出会うにつけ、「カレー愛」「インド料理愛」って何だろうと考えてしまう。インドやインド料理にリスペクトがあれば、こんな話にはならないはず。

 そして、代わりに見え隠れするのは、傲慢な上から目線の顧客心理か。
 今回の噂話の出どころ、そして吹聴者の多くは、都内とその近郊インド亜大陸レストランでメニューにない特別料理を事前予約し大人数で食べるグループとその取り巻きだった。

イメージ 1
 チェティナードゥ料理の代表格の1つ。「コットゥ・ローティ」。一度焼いた全粒粉の薄焼きパン、「パラーター」をちぎり、タマネギ、香菜、青唐辛子、溶き卵、マトンやチキンなどのカレーなどと鉄板で炒めた軽食(これは、南インド、マドゥライで食べたもの)。

《このブログを書いているときのBGM》
OTIS RUSH『RIGHT PLACE WRONG TIME』(1976)
 まだまだ続く「オーティス・ラッシュ・ロス」。先月、逝去の報を受けてから、いまだ脱力している。
このアルバムは71年に完成したもののオクラになり、ようやく数年後、日本を皮切りにリリースされた。私も発売リアルタイムの高校時代から聴きまくっている。
https://www.youtube.com/watch?v=RgT0oW31u4c
 日本盤と海外リリース盤では曲順が違う。これは外盤、日本盤が好きだ。 

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