8月21日(日)14~18時
今年のダンチュウdancyu誌7月号に本格的な「ダム・ビリヤニ」(カレーとライスを重ね蒸しする、イスラーム式の炊き込みご飯調理法)のレシピが掲載されて以来、私の周囲では「ビリヤニ熱」ともいうべき美味なるビリヤニに対する強い欲求を持った人たちが増え、日々ビリヤニづくりに励んだり、レストラン巡りに精を出している状況が、これまで以上に活性化されている感が強い。
私の方も負けじと、スパイスやハーブ、ヨーグルトでマリネした生の鶏肉に、固ゆでしたバスマティ・ライスをかぶせて蒸し上げるハイデラバード式「チキン・カッチ・ビリヤニ」を先月・今月と2か月続けて取り上げるなど、ビリヤニファンの要望に応える態勢にしている。
そんな中、マトンやチキンといったビリヤニの定番、あるいはベジやエビなど女性に人気の素材をフィーチュアしたビリヤニに比べ、どうしたって地味な存在であるはずのだ「卵のビリヤニ」が、私のレッスンではたいそう人気があると申し上げたら、意外に思う方が少なくないかもしれない。
総じて、ゆで卵を使ったインド料理では、おいしく仕上げるのにちょっとしたコツの必要なモノが少なくない。
なぜなら、ツルンと殻をむいたゆで卵からは濃厚なダシが出ないからだ。
だから、エッグ・カレーやエッグ・ローストをつくったときなど、私がおすすめするのが、「ゆで卵をフォークの背、スプーン、ナイフなどで軽く割り崩し、カレーソースと混ぜてから食べる」やり方。
これは「エッグ・ビリヤニ」にも当てはまる。スパイスの風味を十分吸い込んだ、山盛りのビリヤニ・ライスの中に隠れたゆで卵。そのゆで卵を軽くつぶして、ビリヤニ・ライスとともに頬張れば、気分は最高! このおいしさを知る人なら、ゆで卵を崩した時点で、ようやく美味なる「エッグ・ビリヤニ」がようやく完成したような気にもなるはずだ。
盛りつけようとレードルをビリヤニに突っ込んだら、ゆで卵を直撃。しかし、この崩れ卵がウマいのだ。
美味しいビリヤニには、まずおいしいカレーが必要。私はトマトとヨーグルトをたっぷり入れたエッグ・カレーをつくり、それをビリヤニにも使う。「エッグ・ビリヤニ」のレッスンでは、このカレーも覚えられ一石二鳥だ。
よかったら、日曜の午後、「エッグ・ビリヤニ」づくりで盛り上がっていただきたい。
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